森水学園「池」部  池を造ろう(2)


自然に近い池

池部(いけ・ぶ)の課外活動。前回はプランター1つで作る超簡単なミニ池を造りましたが、今回は、見た目が自然の池に挑戦してみます。
これは土地にある程度の広さが必要ですが、あくまでもスコップで手掘りできる程度のものです。
ポイントは水が抜けないようにするためのビニールシート。一旦作ると、水が抜けているのが後から分かっても修復が困難なので、しっかり遮水することが大切です。
では、さっそく造ってみましょう。

池を造る場所にとにかく穴を掘ります。きっちり測量したりせず、形も不定形のほうが自然に溶け込みます



深さは出来上がりより20cmは深く掘ってください。底に土を埋め戻す分があるからです。



掘った穴全体に遮水のためのビニールを敷きます。ビニールシートは大きめのDIY店じゃないと入手が難しいかもしれません。農業用ポリシートでは薄すぎて破けたりしますので、かならず100%遮水できるものにしてください。厚さ0.2mmくらいあると安心です。ブルーシートはダメです。細かい穴があって、水を通してしまいます。

シートは何重にも重ねたほうが安心です。
できればこの段階で水を入れて一晩置き、遮水できているかどうか確認したほうがいいでしょう。もれている場合、あとから補修するのは大変ですから。



十分土をかけてください。土の層が厚ければ厚いほど、水質保全が期待できます。



これでほぼできあがりました。



水深が目で分かるように、また、カエルが休憩できるように、石などで「島」を作っておきましょう。コンクリートブロックを台にする場合、新しいブロックはセメント成分から毒素が出ますので、十分に雨ざらしにして毒の抜けたブロックを使ってください。また、ブロックの角で遮水膜を傷つけないように注意してください。



水を入れて完成。


このタイプの池は、時間と共に周囲に草が生え、どんどん自然に溶け込んでいきます。水の管理を少しでも楽にするために、可能なら、雨樋を延長して、雨水が流れ込むようにしたり、大雨が降ったときに水が逃げやすいように排水パイプを上のほうにつけたりといった工夫もしてみてください。

水を入れて数日後、ツチガエルがやってきました。見えますか? 2匹いますね。



大雨対策として、池の縁の上のほうに排水パイプをつけました。パイプの下にツチガエルが隠れていますね。



池の真ん中の「島」は、ちょうどよいカエルの休憩場所になっています。



時間が経ち、周囲に草が生えて池がすっかり馴染んできました。日々、いろんなドラマが繰り広げられています。



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