上神庫の象
表門を潜ると、正面に上神庫、中神庫、右手に下神庫の「三神庫」があります。神庫は祭具を入れる蔵。左手の神神庫がいちばん重要なものを入れるそうです。その蔵の「妻」部分に描かれた巨大な象がすぐに目に入ってきます。
狩野探幽が下絵を描いたといわれていますが、左右の象の姿がまったく違うのはなぜなのでしょう。別の絵師がそれぞれに下絵を描いたのか、それとも
アシンメトリー(左右非対称)の美学に従ってわざと違って描いたのか……。
ともあれ、当時の人たちはもちろん本物の象は見たことがないので想像で描いていたわけで、この象も「想像の象」などと呼ばれています。

左右の象の姿がかなり違う↑↓


首だけの象も見逃さないように↑↓


さらには龍?もいる

全体はこんな感じで配置されている↑
江戸時代も、庶民は陽明門までは入れたそうです。なので、陽明門までは一般庶民向けにアピール度の高いものを「盛って」、まさに動物園感覚で作ったのかもしれません。